Application Note 膵臓がんオルガノイドを用いた
薬剤スクリーニングのAIによる選択
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膵管癌(PDAC)は非常に侵攻性の高い癌で、米国における癌死亡原因の第4位
PDACのメカニズムの解明は進んでいますが、有効な治療法はまだありません。患者由来オルガノイド(PDO)は、腫瘍の病理組織やがん遺伝子の変異を保持しているため、ex vivo試験用の有望なモデルです。しかし、手作業による細胞培養プロセス、時間のかかるイメージング・プロトコル、自動化機能の欠如といった課題が、スクリーニング・アプリケーションでの使用を妨げています。
これらの課題を克服するため、私たちは、SUNバイオサイエンス社のGri3D®プラットフォームと膵臓がん患者由来オルガノイド(PDO)を用いて、PDOによる化合物スクリーニングのワークフローを構築しました。これらのオルガノイドは、様々な抗がん化合物に異なる用量で曝露され、ハイコンテントコンフォーカルイメージャーを用いてモニタリングされました。また、オルガノイドを検出し、表現型の特徴を抽出するために、AIベースの自動ワークフローを開発。その結果、ポジティブコントロールと同様に、特定の化合物による有意な細胞毒性作用が示され、ロバスト性のないデータ解析手法を用いた薬剤スクリーニングの実現可能性が示されました。