Application Note MetaXpressハイコンテント画像取得・解析ソフトウェア用
Custom Module Editor
- シンプルなステップでカスタム解析を作成
- 対象物のセグメンテーションと分類を自在に調整
- 特定の細胞コンパートメント内に局在する対象物を検出
- 関心のある測定項目のみをレポート
- 取得よりも高速に解析を実行
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MetaXpressハイコンテント画像取得・解析ソフトウェアについて

はじめに
MetaXpress® ソフトウェア バージョン5に搭載された Custom Module Editor は、柔軟かつインタラクティブな環境で、ユーザーが画像解析用のテンプレートを作成・テストできる機能です。画像処理オプション、形態フィルター、アプリケーションモジュール、セグメンテーション手法などのギャラリーが用意されており、解析ステップのシーケンスを構築できます。新たに追加された「Click-to-Find」ツールにより、対象物の識別が容易になり、ステップカードのパラメーターが自動入力されます。作成したカスタムモジュールは、他の画像セットの解析にも簡単に共有・再利用できます。
カスタムモジュールは、一般的および特定の毒性パラメーターを迅速に測定するために作成できます。細胞生存率、アポトーシス、オートファジー、ミトコンドリア膜電位のモニタリングに加え、組織特異的な毒性影響も同時に解析可能です。検出する応答や記録する測定項目は、ユーザーが自由に選択できます。
Custom Module Editor を使用することで、対象物内の対象物の識別、形状解析のための形態分類器の作成、カラー画像および透過光画像の解析など、より高度な解析が可能になります。カスタムモジュールを活用することで、セグメンテーションステップを簡略化し、選択したデータのみをレポートできるため、不要な解析時間を削減できます。さらに、MetaXpress® PowerCore™ ソフトウェアによる並列処理を活用することで、解析時間を取得時間よりも短縮することが可能です。
細胞移動解析のカスタムモジュール



Platypus Technologies社の Oris Cell Migration Assay を用いた細胞移動解析では、異なる表面処理(AおよびB)に対する細胞の移動を測定できます。カスタムモジュールを使用することで、細胞非存在領域への移動を正確に測定できるだけでなく、ピペッティングによるアーティファクト(C)を画像解析から除外することが可能です。

上図は、神経突起における点状構造(puncta)をカウントするカスタムモジュールの例です。記録された追加パラメーターには、核の数および細胞あたりの突起数が含まれます。セグメンテーションオーバーレイの色分けは以下の通りです:黄色:神経突起、濃青色の点:シナプスペプチド、ピンク:核。このカスタムモジュールでは、非神経系の核を解析から除外しています。
カスタムモジュールの作成
以下は、Custom Module Editor を使用して核内の顆粒を検出するカスタムモジュールのサンプルです。
- セグメントタブで元画像を選択
- 新しい Click-to-Find ツールで核を識別。関心のある対象物をクリックするだけで、測定パラメーターが自動的に更新されます
- 顆粒検出でスポットを検出
- 核マスク内の顆粒のみを測定
核内顆粒の検出




上図は、神経突起における点状構造をカウントするカスタムモジュールの例です。記録された追加パラメーターには、核の数および細胞あたりの突起数が含まれます。セグメンテーションオーバーレイの色分けは以下の通りです:黄色:神経突起、濃青色の点:シナプスペプチド、ピンク:核。このカスタムモジュールでは、非神経系の核を解析から除外しています。

多項目毒性モジュールの一部では、核数、サイズ、アポトーシス核の数に基づいて細胞を特徴づけることができます(画像は未掲載)。別のステップでは、細胞面積を測定し、細胞質内のミトコンドリアを定量化します。
肝毒性評価の測定例:
- 核の総数
- アポトーシス核の数
- 核のサイズ
- 生細胞数(生存率)
- 細胞あたりのミトコンドリア数(細胞質内の顆粒をカウント)
- 細胞あたりのリン脂質総量
IC₅₀曲線:細胞あたりのミトコンドリア数

各パラメーターの IC₅₀曲線は、AcuityXpress™ ソフトウェアでプロット可能です。例として、細胞あたりのミトコンドリア数の IC₅₀曲線を示します。
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